1.現状
新型コロナウイルス感染症が世界中で拡大しています。昨日(3月5日)時点で感染者数及び死亡者数は、下記のとおりです。
世界 感染者97,886名、死亡者3,348名日本 感染者 1,066名、死亡者 12名(クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗員・乗客を含む)東京 感染者 52名、死亡者 1名。
江戸川区内では、現時点で感染者の報告はありません。
しかし、隣の自治体である千葉県市川市で感染者が報告されているように、ウイルス自体は我々のすぐ近くまで来ていることを認識すべきであると考えます。
2. 江戸川区の対応
江戸川区では、2月5日に「新型コロナウイルスの感染症 対策本部」が設置されました。
これまで6回の本部会議が開催されました。
その結果、区の主催行事は、基本的に中止ないし延期と決定しました。
民間団体の行事については、国や都の方針に基づいて判断することとなりました。(https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/news/pdf/event.pdf)
また、相談窓口として、「江戸川区帰国者・接触者電話相談センター」を設置しました(電話03-5661-1124)。
このセンターにおいて、37.5℃以上の発熱や風邪などの症状がある方の相談を受け付け、相談内容から同感染症の疑いがあると判断した場合は、専門医療機関への受診調整を行います。
3. 政府要請により学校が休校に
2月27日に政府から公立学校の休校要請が突如として発表されました。
これを受けて、江戸川区は3月2日から、区立幼稚園、区立小学校、区立中学校を休校しました。それと同時に、家庭で保育ができないケースも想定して、学童クラブをスタートしました。
本来、学童クラブ登録は、「保護者が就労等の理由により、放課後又は学校休業日に留守になる家庭」という要件が設定されており、それを証明する書類を提出する必要があります。
しかし、休校が緊急事態であったこともあり、書類の提出を要件とせず、人数制限もせずに受け入れることにしました。
本日開催された予算特別委員会で、学童クラブの新規登録者数が600名、1日あたりの利用者が約2,000名との報告がありました。
利用児童の75%が1~2年生とのことです。私もそうですが、低学年の子どもを持つ家庭にとっては、学童クラブの存在が貴重です。
4. 学校の取り組み その1
学童クラブは、従来から利用スペースが狭く、子ども達がすし詰め状態で過ごしているとの指摘もされていました。
感染防止のために休校したにもかかわらず、結果として子ども達を感染リスクの高い環境におくということでは元も子もありません。
そこで、教室などの学校施設部分も使用して、子ども達が集団にならないように配慮して運用しています。
5. 学校の取り組み その2
休校となって以来、学校(担任教師)から各家庭に電話をかけて子ども達の体調や生活状況を確認する電話訪問を実施しています。
おおむね1週間に1回のペースで定期的に実施していく予定です。
また、各校、通知表や学習道具を引き渡すための登校日を設定していきます。
この際も、子ども達が集団にならないように、学年ごとで登校時間を分けるように計画しています。
卒業式は、当初の日程のとおり、区立小学校は3月24日、区立中学校は3月19日に挙行します。
ただし、在校生や来賓は出席せず、卒業生と教師及び卒業生につき保護者1名までの出席が可能となりました。
6. 今後の展望
マスクが入手困難となったり、日用品が買い占められたりと、日常生活においても混乱が生じています。
様々なイベント・行事が中止となり、人の動きが極端に少なくなっています。
当然、経済的なダメージも大きいと考えます。
世の中に自粛ムードや暗い雰囲気が広がっていますが、外出先から戻った際に、うがい・手洗いを徹底する、規則正しい生活を心掛けて免疫力を高めておく等、基本的な対策を採ることが重要です。
1日も早く、事態が収束することを願っています。